井蛙見聞録
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京都もみじ狩り旅行
 旅館「幾松」は、明治維新の三英傑の一人である「桂 小五郎(のちの木戸孝允)」と三本木の芸妓であった「幾松(のちの妻・松子)」の寓居跡である。経営者とは血縁関係はないようだ。現在の経営者も先代から譲り受けたようで、先代との血縁関係もないようだ。
 幾松という方は、若狭小浜の生れで、八歳の時に京都に出て、のちに三本木の芸妓になった。桂小五郎とのロマンスは文久の頃から始まり、反勢力側から常に命を狙われていた桂小五郎を、深い愛の力と気丈な言葉と機転の効いた行動でもって命がけで護りぬこうとされた。殺伐とした幕末の動乱期に花と咲いた二人のロマンスは、書物や映画を通して今も生き続けている。
 幾松の間は、当時の調度・部屋の造り・資料などが残っており、資料館となっている。幕末には幾度となく新撰組の襲撃を受けたこの屋敷には、現在も、廊下の下を通って加茂川に逃げ出せる通路の入口、不意の敵の侵入に備えて天上に750kg程の大きな石が何時でも落せるように仕掛けられていた天井、などそのままの形で残されている。ある時、次の様な事件があったという。幾松は外出先で新撰組に後をつけられ気がついたが、そのまま家に入り桂小五郎を長持ちの中に押し隠し、静かに三味線を弾いていた。そこに新撰組の近藤勇が乱入、幾松に桂小五郎の所在を詰問する。長持ちの中で息を殺す桂小五郎、長持ちの蓋を開けようとする近藤勇の手を幾松が三味線の撥で静かに強く抑える。
 近藤勇はそのまま何も云わずに立ち去った。息詰まるような光景が眼に浮ぶ。
 幾松の気丈な対応、その意気に感応した近藤勇の武士道、幕末の動乱期を美しく彩った心意気、胸が熱くなった。
 女将さんに送られて、部屋に戻って、これから夕食をいただく。
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by ikawazukbr | 2010-01-05 09:35 | 旅行記